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13311
mitori
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13年

当時はまだ子どもだったから、悲しさの意味も固定されていなくて、ただあいまいな不幸として認識していたのが,今では気味の悪い独特な感覚に変容してしまって、解剖してもわからないようなところで記憶されている

いろいろなものがなくなって、わたしは失くしたものこそさほど多くなかったけど、おのおのの閉ざされた、あるいは閉じているかもしれないものについて、思うことがあります

帰れない地区の荒れきった田畑を見たときの衝撃がまだ残っていて、本当の意味で人が帰ってくるのには(完璧に除染されても)相当な年月を要するのだと思った。すでにあの土地では、いちめんの芒だけが、落ちていく陽に手を振っている。
得体の知れないやるせなさがある。

Screenshot: ja.wikipedia.org/wiki/ススキ#遷移上の位置づけ

いなくなった人たちを含め、多くのこうなるはずではなかったものについて祈って、寝ます